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ウールは身を守る

羊の代名詞的な存在であるメリノ(Merino)種は、
世界各地に広く分布し、世界で最も優れた品質の
羊毛を最も多く産出している羊種です。

その羊から取れるメリノウールの原毛には、
ラノリンなどの脂肪質を含んでいます。
この状態のウールを“脂付き”と呼ばれています。

しかし、この脂付きのウールには臭いがあり、
また、好みの色に染めにくいため
精錬漂白をして、無色無臭にして好みの色に
染めて服地を作ったり、編んでセーターやカーディガンを
作っています。

一般に売られているウール製品には、ラノリンは取り除かれて
いるのですが、漁師が着るフィッシャーマンズ・セーターには
ラノリンが含まれている原毛で作られているものがあるみたいです。
ラノリンが含まれているので、水を弾く、水に濡れにくいわけで、
それに、着ていて温かい。
でも、重くて、臭いがする!ので一般には受けいられないようです。

ウール製品を洗う場合、クリーニング屋さんは通常
ドライクリーニングをします。
ドライクリーニングは、油汚れをよく落としますが、
汗など、水でよく落ちる汚れにはもう一つです。
ですので、Wクリーニングなどで、水で落ちる汚れを落とす
方法でウール製品をきれいにしているのです。

ドライクリーニングは、油汚れを良く落とす!
これって、必要な油分も落としていっている場合もあります。
「このカシミヤのセーター、なんだかゴワゴワしてきたわ!」
「タートルセーターの肌触りが、心地良くなくなってきた!」
などと思われたら、もしかしたらウールが持っている
必要な油分が取れてきているのかも知れません。

当店のこだわりの一つですが、
私の所のドライクリーニングには、アパレルが使っている
シリコン剤を入れています。
シリコン剤とは、化粧品などでも使われていますが、
大きく表現すると油分です。
このシリコン剤を使い始めた頃、本当に肌触りがいい!と
思いました。
特にカシミヤのコートの肌触りがいいな!と感心しました。
今では、すっかりなれていて自分では判らないのですが、
先日、
「足立さんの所に出したスーツ着ていて、やわらかくて気持ちがいい!
 以前の所は、ゴワゴワしていたのですが・・・」
って言われました。
なんか自慢話になりましたが、本当にうれしかった一瞬でした。

このシリコン剤は、もちろん無色無臭ですよ。
でも、ラノリンを含んでいるフィッシャーマンズ・セーターは
雪の日の漁には威力を発揮し、漁師の身体を保護し生命を守っています。
ですので、猟師さんたちはラノリンの臭いがすると
安心感が沸いてくるのだそうです。

臭いというのは、その人その人それぞれですね。

でもやっぱり、服は無臭が一番いいですよね!


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