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2008年07月04日

半襟

着物をよく着られるお客さんから、
長襦袢の洗いを頼まれました。
そのお客さんは、決して針と糸を使うのが
面倒な方ではありませんし、普段は半襟を外して
預からせてもらっていますが、
「すぐに、この長襦袢を使うので、
 半襟はつけたままでいいですよ。」
と言われたので、半襟をつけたまま洗い、仕上げました。

それから、数日経ってそのお客さんが
「やっぱり、付けたまま洗うと“ふんわり感”が出ませんね。
 着る前に付けると、ふんわりとして着ていても気持ちがいいし
 見た目もいいものです。不精をするとダメですね。」
と、言っておられました。

私の所も、決して無造作に仕上げはしていませんし
丸みをつけるように仕上げているのですが、違うんですね・・・

ところで、この半襟、着物の襟の汚れをカバーするものだけでは
ないのです。
着物姿のお洒落の重要なポイントは衿もとです。
ですので、半襟は着物と肌の間にあって、着物の色柄を
強調する役割を持っています。

半襟には、大きく分けて、白半襟と色半襟があり
昔は、白半襟はよそゆき、色半襟は普段着用とされていましたが、
今では白色が主流です。
色半襟や刺繍入りの半襟は、襟元を華やかにするのに
効果的ですが、TPOに合わせて上手に使い分けをしてください。
例えば、留袖や振袖、訪問着などの礼装用には色半襟は
不向きで、あくまでも白が正式です。
色半襟は、地味な着物を明るく見せるのに効果的で
紬や木綿の着物に適しています。
刺繍半襟は、普段着用から礼装用まで豊富です。
白地に白糸や金糸銀糸でおめでたい柄を刺繍したものは
留袖や訪問着に、色半襟に刺繍を施してあるものは
紬などのお洒落着に使うといいみたいです。

一番よく汚れる衿を外せる着物は、本当に優れた
衣類ですよね。
もっともっと、着物を愛用されてはいかがですか!

2008年03月04日

着物の仕上げ

19年度、最後の月。
3月に入って、あちらこちらで卒業式が
行われています。
京都の公立高校の卒業式は、毎年3月1日。
今年は土曜日のため、2月29日の金曜日。

その先週の金曜日に集配先のお客様が
「今日は孫の卒業式で、朝5時半に美容室に行って
 振袖の着付けに行ってますねん!」
とのこと。
そのお客様の所は、去年の秋ごろから
週2回、火曜日と金曜日に集配に行かせてもらっています。
で、今日(火曜日)に伺うと
「足立さんのところで、長襦袢を洗っていただけますか?」
「はい、やらさせていただきますよ!」
「前のクリーニング屋さんに、この長襦袢を頼んだら
 ぺっしゃんこに仕上がってきていて、がっかりしました・・・」
「丁寧に仕上げてきますので、仕上がりを見てください!」
と言って受け取ってきました。

私は、不入流で着物の洗い・しみ抜き・仕上げと教えていただいているので
今日のお客さんの「ぺっしゃんこ」の意味が分かります。
着物の仕上げを知らなければ、
「ぺっしゃんこ」の意味が分からず
「アンゴラや獣毛品などが「ぺっしゃんこ」というのは分かるが、
 正絹でできている着物が、どこが「ぺっしゃんこ」やねん!!」
とパニックになっているかも知れません。
挙句の果てには、蒸気をバンバンあてて
そのまま畳んで、持って行っているかもしれません。
正絹の着物などは、蒸気はほとんど使ってはいけません。
着物は、湿気を嫌うものです。
その嫌いな湿気(蒸気)を与えて、そのままにするのは
着物のメンテナンスをしているのと反対の行為をしているようなものです。

と、偉そうに言っていますが、
去年の秋に
「お宅に出した浴衣、「ぺっしゃんこ」に仕上げっていて
 かっこが悪い!」
とクレームを受けたことがあります。
その時は、浴衣を少し軽く見ていたのかもしれません。
反省しています。

着物も浴衣も襦袢も、しっかりとした仕上げをしなければ
お客様は納得していただけません。

さあ!気合を入れて、襦袢を仕上げましょうか!

最後に、卒業された皆さん。
おめでとうございます。
4月からの新生活、頑張ってください! 

2008年01月09日

初釜

私の暮らしている学区内に、裏千家があります。
1月7日に裏千家の今日庵で、初釜があり
政財界の関係者が招待されたようです。
初釜は、13日まであるようで近くを通ると
「初釜、タクシーはこちら!」の看板が堀川通りに
立てかけてありました。

私は、お茶席には出たことがないのですが、
以前に、学区内の学校の教室で、体育の授業の時に使う
柔道の畳をひいて、即席のお茶席を作り
そこでお茶席の体験をさせていただきました。
その時は、お手前をしていただく女性は着物を着て
私もスーツを着ていきました。
屏風が立っていて、そこには釜があり
即席とはいえ、凛とした気持ちで楽しい時間を過ごしました。

本格的なお茶席に着ていく装いは、どのようなものなのかな?
と思い、調べてみると
男性は、紋付袴や色紋付の着物に羽織といった装い。
女性は、色留袖や訪問着・付け下げをきます。
結婚式やパーティーなどに着るような派手やかな物は避けて
控えめな中にも格のある色柄を選びます。

簡単に、色留袖と訪問着・付け下げの区別をしておきます。
色留袖は、黒留袖と同様の格で女性のお祝いの第一礼装。
裾に絵羽模様(縫い目で切れていない模様)があり、
紋が5つないし3つ・1つ付いています。
訪問着は、色留袖の次にフォーマルな着物です。
肩から裾に流れるように絵羽模様が書かれています。
付け下げは、訪問着を簡略化した着物です。
特徴は、左右の身頃や袖にかけて模様がつながっていない事です。
模様の一つ一つは、上を向いています。

お茶席では、座ると柄が隠れる色留袖はいいのですが
訪問着・付け下げは、無地場が多いすっきりとした着物を
選ぶようにすると、お茶席の道具類を邪魔しなくて
適しているようです。

しかし、あまり難しく考えず、見た目に不快感をあたえない、
清楚なものであれば洋服でも良いようです。

お茶席に呼ばれても、慌てないように
最低限の礼儀作法は身につけて
おかなけらばいけないのかな!と思いながら
このブログを書いて反省をしている今日この頃です。

2007年08月07日

土用干し

先日の月曜日、集配先のお客さん宅に伺うと、
玄関先に梅が干してありました。
そこのおばさんに、
「久々に、このような光景を見ました。」
と思わず声が出ました。
「毎年、梅干をつけているけど
 娘は、無関心で私の代で終わりや!」
と、少しさびしそうでした。

確かに、昔はあちこちで梅を土用干ししている光景が
見えていたのですが、最近ではあまり見ませんね。
梅の土用干しは、“三日三晩の土用干し”と言って
昼間のかんかん照りで干して、
夜露に当てる事で、ふっくらとした梅干ができるみたいです。

これで、ふと思ったのは“着物の虫干し”
着物は、仕舞いぱなしがよくありません。
湿気を嫌う着物ですので、
晴天が2日以上続いた、湿度が低い日を選び、
半日程度を目安に、風通しのよい部屋に着物を陰干しします。
これを“着物の虫干し”で、
空気が乾燥しているときに行うのが鉄則。

虫干しをすることで、
こまめに着物を見ていれば、汚れや傷みにも早く気づきます。

空気が乾いている時ということなので
今ではなく、春か秋の空気が乾いた爽やかな日が
よいと思います。

梅干の光景が、年々消えていくように
着物の虫干し風景が消えないように
半年か1年に一度は着物を虫干ししましょう。

2007年06月21日

もうすぐ、浴衣ですね!

気軽に着物の気分があじわえる浴衣。
ここ数年、ブームだそうです。

伝統的な浴衣といえば、
藍地に白、白地に藍で染められています。
素材は、綿コーマとよばれる平織り木綿のほか
綿呂、綿紅梅、綿紬などあります。
そのほか高級浴衣に使われている
綿絞りや、長板(ながいた)ものという両面染めがあります。
このような浴衣の模様は“浴衣柄”と言って
秋草・朝顔・トンボ・流水・うちわなどの
季節を先取りしたものや、
見る人に清涼感を与える伝統模様が使われます。

でも、最近の浴衣ブームは、このような伝統的な浴衣の他に
洋服ブランドや、デザイナーズブランドの浴衣が
多く市場に出てきているのが要因のように思えます。

このようにたくさんの方が、浴衣を着られると
クリーニング依頼も増えます。
そんななか先日、このような依頼がきました。
「足立さんのところでは、浴衣は水洗いをされますか?」
との電話がありました。
「基本は、水洗いです。でも、絞りや水洗いに耐えられない
 浴衣は水洗いはできませんよ。」
と答えました。

ほとんどの浴衣は、水洗いをしますが
絞りは、水洗いをすると絞りが消えますし
どのように色止めしながら洗っても、地色の色が
どんどん出てくる浴衣も水洗いをしかねます。

ともあれ、これから夏祭りの季節!
真夏の遊び着として、おおいに浴衣を楽しんでください。

2007年04月13日

十二単衣

今日は、中国の温家宝首相が御所の迎賓館に来られ、
その後、立命館大学・嵐山と回られるのに伴い
朝から警察の方が、京都の町のあちこちを警備されていました。

足立クリーニング店は、京都御所に近く
その上、本日の午前中は御所近辺の集配がほとんど、
「今日の集配は時間が掛かるな。」と覚悟をしていたのですが、
首相が迎賓館に来られたのは昼からで、
午前中はスムーズにいけました。ホッ!

集配に時間を気にするのは、このように渋滞が予測される時や、
祭りなどで交通規制がしかれる時です。
祭りといえば、5月15日に京都三大祭の一つ“葵祭り”があります。
先日、今年の葵祭りの斎王代(さいおうだい)が決まりました!
とのニュースがありました。
斎王代は葵祭りの主役で、十二単衣をまとっておられます。

十二単衣は、正式名は五衣唐衣裳(いつつぎぬ、からぎぬ、も)、
または女房装束(にょうぼうしょうぞく)というそうで、
実際は12枚衣を重ねるわけではないため俗語であるようです。
衣を十二分に着ていることから、このような言い方になったそうです。

どのように着ていたかというと、
小袖(こそで)の上に袴(はかま)をつけて、
単(ひとえ)、袿(うちぎ)を重ねます。
その上に打衣(うちぎぬ)、表衣(おもてぎぬ『表着(うわぎ)』ともいう)
裳(も)、唐衣(からぎぬ)を着る。
袿(うちぎ)は単色で数枚重ねて付ける。
一つ一つの衣の意味は、ここでは勘弁してください。

衣はみな絹で、総重量は20kgほどになるようです。
複雑な着物の割には仮ひも2本で着つけを行い、
最後に裳の紐のみで固定されるので、
現在の着物より着つけ道具は少ないですよね。

現代の斎王代は、平安時代の女性貴族と同じ
十二単なのかは分かりませんが、せっかくの衣装です。
五月晴れの下で、華やかに行進していただきたいものです。
しかし、それに伴う交通規制は・・・・・


2007年03月21日

卒業シーズン、真っ只中!

自店の近くに、同志社大学があります。
今週になって、大学の卒業式が連日、行われています。
男性は、圧倒的にスーツ姿ですが、
女性は、袴姿がとても目に付きます。

女子大生の袴は、明治から大正時代の女学生の
制服が今に伝わるものです。
当時は、矢絣(やがすり)の着物に海老茶の袴、
式典には、色無地紋付の着物に紺色の袴が
一般的でした。
履物も、日常は編み上げの靴を履きますが、
正式な場では草履とされていました。

ですので、正式な式典(卒業式)などの袴姿は
色無地紋付の着物に紺色の袴と草履となるのですが、
今は自由です。

袴の色も、紺・緑・えんじ・紫など
袴上の着物も、色無地のほか
振袖・訪問着・付け下げ・小紋など様々です。
特に、同日の謝恩会に振袖で出席をするのでしたら
袴に振袖という組み合わせですと
着替えがスムーズに行きます。

また、履物も草履から動きやすい
ブーツ姿になってきています。

伝統を踏まえながら
少しずつ変化をしているようですね。

2007年02月05日

黒留袖の話

1月の後半から、着物洗いの依頼が増えてきています。
仕事で、着物を着ておられる方や、
「正月に着用して、しばらく使わないので洗っておいてください。」
「孫を抱いていて、肩によだれをつけられて・・・」
「七五三で使ったのですが、やっぱり洗っておいてください。」
と言ってこられるお客様など色々です。

と言う事で、今回は着物の事を書こうと思います。
着物の中での“黒留袖”に的を絞ります。

黒留袖は祝儀のためのフォーマル着物です。
黒地の着物の背中心、両胸、両外袖の
五箇所に日向紋(12月5日の紋の話を参照)を染め抜き、
裾に模様を描いた着物です。

昔、女性が18歳になった時、又は結婚をしたときに
それまでに着ていた振袖の袖を切って
短くしました。この風習を“留袖”と言います。
このように留袖は大人の女性がごく普通に
着る着物を指していたのですが、
十九世紀はじめに、黒地染め抜き日向五つ紋の
江戸褄(えどづま・裾模様)を既婚女性の
式服とする習慣が民間に広がり、以来、
この着物を黒留袖と言い習わしています。

黒留袖の生地はおもに
一越縮緬(ひとこしちりめん・しぼが小さくかたく織った縮緬)
が用いられ共八掛(ともはっかけ・裏地の裾部分が表地と
同じ生地)がついています。
本来は、白羽二重(下着)の着物を重ねて着ていましたが、
近年は、着やすくするために衿や袖口、
振り、衽(おくみ)を二枚重ねしたように仕立てる
比翼仕立て(付け比翼)にします。

黒留袖の文様は、裾だけにありますが
縫い目で模様が途切れない
絵羽模様になっています。
それに、半襟と長襦袢は白を使います。

この黒留袖、着用している時間は長いのですが、
地が黒色なので、汚れが目立ちません。
ですので、洗いが遅れてしまいます。
衿や袖口、裾の比翼の所を見てみて
汚れが目立ってきたら、洗いを考えてください。

高価なものです!きちんとアフターケアをすれば
いつまでも着れるものですよ!

2007年01月08日

1月8日 成人の日

ゆったりとした正月休みをいただいていたので、
今日の、成人の日は休まずに営業しました。

お客様には、事前にお知らせをしていたので、
集配に伺ってもほとんど普段とは変わりなく、
お留守の所もほとんどありませんでした。
ゆっくりと、三連休で休まれている所、
集配に伺い、申し訳ありませんでした。

そんな成人の日、振袖姿の人がやはり目立ちました。
天気予報では、京都市内の天気は、いまいちの予報でしたが、
雨は降らなかったので成人式に出られた方々は
その点では“ホッ”とされたと思います。

振袖は、未婚女性の第一礼装と以前に説明をしましたが、
今回はもう少し、詳しく。
振袖は、袖丈が長い着物、というのはご存知の通りですが、
丈が長ければ、格調が高く改まった感じがします。

未婚者の第一礼装ということで、五つ紋をつけるのが本来ですが、
現在では、三つ紋・一つ紋の略式でも無紋でも
差し支えがないようです。

振袖の袖丈は、大振袖(125センチ)、振袖(114センチ)、
中振袖(87~106センチ)、小振袖(76~86センチ)が目安です。
大振袖は、花嫁衣裳に、
振袖は、花嫁のお色直しや成人式、謝恩会、披露宴に、
中振袖や小振袖は、初釜やパーティー、十三参りの
少女用に最適です。

成人式で、初めて和服を着た!という方も多いと思います。
普段、着慣れないのでお疲れだと思いますが、
やはり、和服というものは周りを艶やかにします。
面倒だ!大変だ!疲れる!などと思わずに
成人となった今日から、事あるごとに和服を着てください。
そうすると、面倒・大変・疲れるが次第になくなっていくと思います。
大和撫子は和服がとてもよく似合いますよ!

2006年12月05日

紋のお話

着物の洗いを勉強していると、
着物自体のことを、もっと知りたくなってきています。
京都で生まれ、京都で育ち、京都で生活をしている私は、
着物姿の人を昔からよく見ます。

京都=着物、着物=京都だとは思ってはいません、
着物=和服で日本の代表的な衣服で、日本中の
どの地域でも親しまれているのだと思っています。
でも、着物の似合う町として、京都は代表的な地域だとも
思っています。

洋服だってそうなのですが、着物もたくさん知らないことがあります。
ですので、私自身が勉強しているつもりで、
少し前から、このブログに着物の豆知識として書き込んでいるのです。

そこで今回は、“紋”です。
“紋”とは紋章の事で、世界で紋章を持つのは、
ヨーロッパや米国の上流階級と日本だけといわれていますが、
日本では紋章を、“紋”又は“家紋”といって、全ての家に
家紋があるのが特徴です。

家紋は、平安時代の公家が調度品などに使ったのが
始まりとされ、鎌倉時代になると武士も公家にならって
家紋を持ち始め、戦国時代では軍旗や笠に家紋を
配し、敵味方を見分けやすくするために使われました。
そして、江戸時代になってからは、広く庶民にも家紋が
使われ始め、次第に紋のおしゃれを楽しむようになったのです。

礼服の格の違いで、つける紋の数が五つ・三つ・一つと異なってきます。
最も正式なのが五つで、略式なのが一つです。
一般的に着物の紋の大きさは、
男性用は3・8センチ、女性用は1・9センチが現在の標準です。

紋には、“染め抜き紋”と“繍い紋(ぬいもん)”があり
染め抜き紋は、白く染め抜いた紋、
繍い紋は、刺繍の紋のことです。
そしてどちらの紋にも、
紋の型を染め抜いたり繍ったりした“日向紋(ひなたもん)(陽紋)”と
紋の線だけを染め抜いたり繍ったりした“陰紋(かげもん)”があり、
日向紋のほうが正式です。

また、元々、紋の周りを円で囲んだ家紋もありますが
そうでない紋は、円で囲めばより正式な紋になり、
男性がつける場合は、全て円で囲んで表現します。

女性の最高の礼服である留袖や黒喪服は
“染め抜き日向五つ紋”を付けます。
円形をつけたものが最も正式ですが、
女性の場合は、円を省く事も多いようです。

このように、紋、一つをとってもまだまだ書く事が
たくさんあります。
上の紋以外に、“洒落紋”などがありますが、
ここでは省略します。

これからも、このブログに着物のことを
時々、書き込んでいきますので、
気長に私の勉強に付き合ってやってください。

2006年11月04日

七五三

町の木々が色づいてくる11月。
あちこちの神社には、かわいい着物を着た
子供さんたちの姿を見る事ができます。

七五三のお祝いです。

七五三は室町時代に始まり、江戸時代になってから
11月15日を吉日として、庶民の暮らしの中で
育まれてきました。
男女とも三歳になると前髪を伸ばす「髪置(かみおき)の祝い」を
男子が5歳になると正月吉日か11月15日に「袴着(はかまぎ)の祝い」
女子が7歳になると「帯解き(おびとき)の祝い」をします。

子供の着物には、一つ身(一、二歳)・三つ身(三、四歳)・
四つ身(四~十歳)・本裁ち四つ身(七~十二歳)があります。

今回、私の所に持ってこられたのは
女の子の一つ身。

「かなり古いシミで、全体にありますが・・・」との事!

(画像をクリックすると拡大します。)
確かに、袖・袂・身頃と色んな所にシミがあります。

「もう少ししたら、使いたいのですが間に合いますか?」
「何とか、してみましょう!」
で、10日間ほど預からせていただき
11月の初旬に、お客様にお渡しできました。
それが、これ。

(画像をクリックすると拡大します。)

完全に、全てのシミは取れませんでしたが、
着ていただける状態には、なっているのではないでしょうか。

お祝いの日は、家族中がドタバタすると思いますが、
それも、なかなか良いドタバタですよね!

そのドタバタも、スカッとした秋晴れの下で
みんなが笑顔で写真に納まれば
本当に気持ちの良い素晴らしい一日になるのでしょうね!

2006年10月24日

着物の種類

着物は、素材や色・模様などで、呼び名が違うものです。
その柄や色、それに紋の数で着ていくTPOが
変わってきます。

大まかに着物の違いを書いてみます。

黒留袖
既婚女性が着る慶事用の第一礼装(フォーマル)
黒地の裾だけに絵羽模様(縫い目で途切れない絵画風の模様)を、
施し、必ず五つ紋を染め抜いて着ます。

振袖
未婚女性の第一礼装。
袖が長いほど正装になります。
紋付が基本ですが、最近は紋を付けずに着るようになりました。

色留袖
慶事用の女性の礼装で、地色が黒ではない留袖をさします。
五つ紋は黒留袖と同格、そのほかに三つ紋、一つ紋で
着る事があります。

訪問着
準礼服(セミフォーマル)や晴れ着になります。
絵羽模様の華やかな着物です。

黒喪服
未婚・既婚を問わず喪の第一礼服。
留袖同様、五つ紋を染め抜き、
帯や小物も黒で統一して弔意を表します。

色無地
紋の数によって、礼服・準礼服になる。
黒以外の無地染めの絵柄のない着物。

付け下げ
着た時に、柄の向きが全て上を向くように染められていますが
訪問着のように絵羽模様ではなく、訪問着と小紋の中間的存在。

小紋
洒落着や街着になる着物。
小さい模様とは限らず、訪問着や付け下げと違って
全体の模様を見ただけでは上下が分かりません。

このほかに、江戸小紋や色喪服・紬・浴衣などあります。

このように、色々と種類や決め事がある着物の世界ですが、
今では、徐々にその決まりも曖昧になってきているようです。

でも、知っているのと知らないのでは大きな差があります。
知識は、頭の中に入れて、どんどんと着物に袖を通してください。
くれぐれも、タンスの肥やしには、ならないように!

2006年10月12日

「染め」と「織り」

着物のに限らず衣服の生地を作る方法は、
二種類あります。
白い糸のまま布に織って染める方法と
糸を染めた後で織る方法です。

白生地(白い糸のまま織った布)を染めて
仕立てた着物を「染め」の着物、
又は「後染め」の着物と言い、
糸を染めた後で織ったのを「織り」の着物、
「先染め」の着物と言います。

一般的に「染め」の着物は、「織り」の着物より
格が高いとされ、礼服(フォーマル)、
準礼服(セミフォーマル)や洒落着として
身にまといます。

染めの着物には、
黒留袖・色留袖・振袖・訪問着・付け下げ・
色無地・小紋と呼ばれるものがあります。
これらは色や模様のつけ方で区別をした
呼び名で、それぞれ結婚式や成人式と
いった儀式用,パーティーや茶話会
そして街着様になります。

染めの着物は、華やかな雰囲気ですが、
織りの着物は、かつては仕事着・普段着
だったという歴史を持ちます。
農作業の合間に蚕を飼い、糸に紡いで
色を染め機(はた)を織って作りました。
糸の段階で、縦糸と緯糸を違う色に染めて
織った縞や格子・絣(かすり)といった
素朴で地味な柄がほとんどでした。
でも、最近は華やかなものが多くなり
伝統技術が高く評価されて、
普段着としてではなく趣味の着物として
注目を集めています。

織りの着物には結城紬(ゆうきつむぎ)
大島紬に代表される紬のほかに
木綿や麻などの植物繊維を
素材にしたものがあります。

今回から、カテゴリーに
「着物の豆知識」を追加しました。
これからも折りあるごとに
着物の事を取り上げていきます。
徐々に追加をしていって
着物に強くなれればいいかな!
と思っています。