ホームブログ>月別>2008年03月

« 2008年02月 | メイン | 2008年04月 »

2008年03月06日

紺屋の白袴

「紺屋の白袴」
Yahooの辞典で調べると
「紺屋が、自分の袴は染めないで、いつも白袴をはいていること。
 他人のことに忙しくて、自分自身のことには手が回らないことのたとえ。
 こうやのしらばかま。」
と出てきます。

恥ずかしい事ですが、いつも“しみ抜きをしています!”
と言っている私のジャケットがとても汚れていました。

(クリックをすると拡大します。)

「紺屋の白袴」ではなく、1月・2月・3月は
クリーニング業界はシーズンオフ。
時間は、あります。
自分のものは、そんなに汚れていない!と思って
ほとんど気には止めずに着用していました。
ある時、嫁さんが
「あんた!この衿、こんなに汚れているで!
 お客さんのばかり、ホームページにアップして
 これをアップし!」
と言われ、早速に洗いアップしました。

(クリックをすると拡大します。)

衿絡みでもう一つ。
これは、お客さんの依頼品です。

(クリックをすると拡大します。)
 
このジャケットの素材は、綿です。
どうやら汗などで、変色と脱色をしているようです。
まず、汗抜きと黄変処理をして、
脱色している所を“地直し”しました。

(クリックをすると拡大します。)

お客さんに渡したのは、2週間ほど前で
その時は、喜んでいただきました。
今日、そのお客さんがこのジャケットを持ってこられ
「衿がきれいになったので、今度は袖の部分が
 気になってきました。一・ニ度着たので、洗っていただいて
 両肘の所も直してもらえますか?」
との依頼を受けました。
カウスの部分は、処理をしたのですが、
腕が曲がる肘の部分の内側はしていませんでした。
それほど目立たず、横に数本の薄い脱色です。
明日、今度はこのジャケットの両肘の地色直しを
しますか!

今は、まだ仕事はシーズンオフ!
時間はありますが、後2・3週間ほどすれば
冬物の仕舞い洗いのシーズンになります。
そうなれば、仕事量が増え、上のジャケットのような
地色直しは、休日の日の仕事になります。
そして、家族のクリーニングも後回しになっていきます。
そうなった時に、「紺屋の白袴」状態になりかねません。
4月・5月に私のシャツにシミがついていても
笑わないでやってください。
宜しくお願いします。

2008年03月04日

着物の仕上げ

19年度、最後の月。
3月に入って、あちらこちらで卒業式が
行われています。
京都の公立高校の卒業式は、毎年3月1日。
今年は土曜日のため、2月29日の金曜日。

その先週の金曜日に集配先のお客様が
「今日は孫の卒業式で、朝5時半に美容室に行って
 振袖の着付けに行ってますねん!」
とのこと。
そのお客様の所は、去年の秋ごろから
週2回、火曜日と金曜日に集配に行かせてもらっています。
で、今日(火曜日)に伺うと
「足立さんのところで、長襦袢を洗っていただけますか?」
「はい、やらさせていただきますよ!」
「前のクリーニング屋さんに、この長襦袢を頼んだら
 ぺっしゃんこに仕上がってきていて、がっかりしました・・・」
「丁寧に仕上げてきますので、仕上がりを見てください!」
と言って受け取ってきました。

私は、不入流で着物の洗い・しみ抜き・仕上げと教えていただいているので
今日のお客さんの「ぺっしゃんこ」の意味が分かります。
着物の仕上げを知らなければ、
「ぺっしゃんこ」の意味が分からず
「アンゴラや獣毛品などが「ぺっしゃんこ」というのは分かるが、
 正絹でできている着物が、どこが「ぺっしゃんこ」やねん!!」
とパニックになっているかも知れません。
挙句の果てには、蒸気をバンバンあてて
そのまま畳んで、持って行っているかもしれません。
正絹の着物などは、蒸気はほとんど使ってはいけません。
着物は、湿気を嫌うものです。
その嫌いな湿気(蒸気)を与えて、そのままにするのは
着物のメンテナンスをしているのと反対の行為をしているようなものです。

と、偉そうに言っていますが、
去年の秋に
「お宅に出した浴衣、「ぺっしゃんこ」に仕上げっていて
 かっこが悪い!」
とクレームを受けたことがあります。
その時は、浴衣を少し軽く見ていたのかもしれません。
反省しています。

着物も浴衣も襦袢も、しっかりとした仕上げをしなければ
お客様は納得していただけません。

さあ!気合を入れて、襦袢を仕上げましょうか!

最後に、卒業された皆さん。
おめでとうございます。
4月からの新生活、頑張ってください!